地球カタログブログ

思い浮かんだことを適当に、ひっそり書く箱庭的なブログ。

秘密の花

その人に会うとトキメク。

その人の事を考えるとドキドキする。

それは恋だ。


道端に咲く小さなツボミみたいに、恋は可愛いものだ。

でも、結婚してたら?

ひなたではなく、日陰でヒッソリと咲いたら、それは、やっぱり、ヒッソリと引っこ抜かなくてはならない。

うっかり大輪の華になったら、それはもう後戻りは出来ないから。


昔、いや、今も時々、知らない町に一人で住んでみたくなる衝動が、ある。


その人が、連れてってくれないかなって少しだけ現実逃避したいだけ、きっと。


そう言いながら、会うたびに生える、小さなツボミを引っこ抜く。


ひなたには、私を包む懐かしい、見馴れた華が微笑むから。


私は振り向いて、今日もひなたぼっこするの。


此処が望んだ我が居場所。

それとも、誰かを待ってる?


ひなたぼっこの夢の中、本当の答えはドコにあるのか行方不明。

でも居心地の良い場所で猫は眠るよ、いつまでも。

無秩序への慕情

秩序は好きですか?


田舎の私の家の道。

デコボコの端は草むら、土の道。


10年前。やっとアスファルトの工事を、トンテントンテン。見ててワクワク!


完成した日も、ピカピカのアスファルトが通る度に嬉しくて!


あぁ、でも、ある日、気がついた。


懐かしい無秩序よ。

デコボコの端は草むら、土の道。


夕日の落ちる頃、ランドセル背負って、とぼとぼ歩いた帰り道。


長靴で、濁った水溜まり、お邪魔します。


道端の長い草を引っこ抜き、フラフラ土筆を探します。


草むらの天道虫を見つけたら、母に持って帰ろうか?


あぁ、戻れない帰り道。


秩序は好きですか?


時々、無秩序が聞いてくる。


その度に私は、咽びかえる程の慕情を覚えるの。


帰りたい。なんて言えない帰り道。

猫と船出

毛むくじゃらの、そいつは朝になると決まってズシリと子供の頃と変わらず私の腹の上に乗る。


昔は、あんなに軽かったのに。


拾った二匹のきみたちは、銀色の綺麗な毛から脱皮して、どす黒い色に。

わぉ!

ちょっとビックリしたけれど色なんて関係ないさ。


朝は。決まりきった朝は、変わる。

大切な人の為に。

私の為に。


朝は。決まりきった朝は。

船出の日。

沢山の地図。

羅針盤と揺れる船室。


一段登っては、自分の実力のなさを知るのが怖くて降りていた。

ながいながい階段の前で、しなければいけない事に目を向けて、心から、やりたいことから逃げていた。


年をとっても、諦めなければ出来るさと。


でも誰より早く、それを見たい。


証明したい。誰が見ていなくとも。